英語のリスニング勉強法|聞き取れない原因別のコツ
公開日 更新日

英語のリスニングは、**聞き取れない原因を切り分け、意味の分かる短い音声で「聞く→文字で確認→聞き直す→声に出す→文字なしで確かめる」**の順に練習します。読んでも分からなければ語彙と文の理解へ、読めるのに音が分からなければ語のつながりへ戻ります。全文を何十回も流す前に、今日直す一か所を決めましょう。
「聞き取れない」は一つの症状ですが、同じ練習が全員に合うわけではありません。単語を知らない人と、知っている単語が音で見つからない人では、戻る場所が違います。この記事では、一つの短文を最後まで使い、難所と次の行動を対応させます。編集部は、初日から難しいニュースを聞き流すより、二文のどこで意味が途切れたかを確かめる方法を勧めます。
勉強法を組み合わせる順番や週の計画に迷うときは、目的と詰まりから選ぶ英語の勉強方法で、自分の主練習と戻り先を決めてください。
文字なら分かる語が連続した音で見つからない時は、リンキング・弱形などの聞き取り練習で、短い一文の音と語を結び直してください。
TOEICのPart 1〜4でつまずくなら、リスニングの原因別練習で、聞き取れない一文の原因と次に行う練習を確認できます。
まず診断:文字を見ると、何が変わる?
短い音声を一度聞き、内容を一言で説明します。次に英文を読み、意味が分かるか確認します。「聞こえた単語数」だけでなく、誰が何をする話だったかを比べてください。読みながらなら分かる、途中で止めれば分かる、場面を知ると分かる、という違いが練習の入口です。

| 聞いたときの困り方 | 確かめること | 最初の練習 |
|---|---|---|
| 英文を読んでも意味が不明 | 語・熟語・文の構造 | 意味と発音を短い文で確認 |
| 読めるのに音では別の語に聞こえる | 既知語の発音、語の境目 | 短い部分を文字と音で照合 |
| 止めれば分かるが続くと置いていかれる | 前の語に注意が残っていないか | まとまりごとに場面を足す |
| 語は分かるのに話の意図が不明 | 話者、状況、代名詞の指すもの | 場面を確認して再聴 |
| 一人の声は分かるが別の声は難しい | 話者、録音条件、話題の違い | 易しい別音声で一条件ずつ比較 |
これは家庭で練習を選ぶための整理で、診断テストではありません。複数に当てはまっても、まず「読めば意味が分かるか」を確かめます。意味が曖昧なまま速さを上げたり、口を動かす回数だけ増やしたりすると、何を修正したのか判断しにくくなります。
聞き落とした場所を具体的に残したい時は、ディクテーションのやり方で短い一文を照合し、音・知識・書く負荷を分けて確認できます。
今日の二文:持ち物と待ち合わせ
最初の再生では、下の英文と訳を隠します。「何を持っていくか」「どこで会うか」「いつか」の三点だけ聞いてください。全部の語を書き取る必要はありません。
一度聞いてから英文と訳を見る
Could you bring a notebook? I will meet you at the station after work.
ノートを一冊持ってきてもらえますか。仕事の後に駅で会いましょう。
自作の練習文です。音声はSpeakGainのAI音声「渋い低音のバイキング(Deep-voiced Viking)」を使用しています。低い声を真似することが目標ではありません。持ち物・場所・時刻が取れるかを確認するために使います。映画の登場人物の台詞や市販教材の音声を転載したものではありません。
もし station は聞こえたが after work を落としたなら、メモは「場所○、時刻?」で十分です。ノートではなく本だと思ったなら、その違いも残します。最初の記録は正解率を競うためではなく、文字を開いた後に「どこが、なぜ違ったか」を比べるためです。
原因1:単語の形は知っているが、音の境目が分からない
英文を見た瞬間に意味が分かるなら、知らない語を増やす前に、知っている語がどう聞こえるかを確かめます。英語の会話では、単語が印刷された空白どおりに分かれて発音されるとは限りません。語がつながる、弱く短くなる、音が省略される、といった変化が起こります。これは British Council の connected speech 解説で説明されています。

今回なら Could you と at the を候補にします。まずそこだけ聞き、文字を見てもう一度聞きます。「could と you を別々に明瞭に言うはず」という予想と、実際の音が違っていないか確認してください。音の変化の名称を暗記するより、音声のどこにその語があるか指で追えることを目指します。
聞き取れない部分は空欄にして構いません。三回聞いても分からなければ文字を開き、単語の辞書音声と文中の音を比べます。この三回は編集部が提案する打ち切りの目安で、研究で決まった最適回数ではありません。カタカナで「必ずこう聞こえる」と固定せず、今の話者の音へ戻しましょう。
その後、一度止めて短い部分を声に出し、文へ戻します。言えたことを聞けたことの代わりにはしません。最後に文字を隠して聞き、持ち物と場所が取れるか確認します。映画だけ難しい人は、効果音や省略された文脈も絡むので、映画の英語が聞き取れない理由で条件を分けてください。
原因2:語や熟語の意味を知らない、知っていてもすぐ出ない
文字を見ても notebook の意味が分からないなら、音のつながりだけ練習しても今回の依頼は理解できません。まず物のイメージ、発音、文中での使われ方を確認します。bring はここでは相手に持ってきてもらう動作です。work もこの文では仕事の後という時刻を示しています。

私たちが開発するSpeakGainでは、練習したい文を保存し、説明と音声を確認する使い方を紹介しています。 機能の概要は SpeakGainとはにまとめています。アプリを使わない場合も、英文・訳・音声のある教材で同じ確認ができます。道具の選択より、意味を自分で説明できることが先です。
語彙のメモは「notebook=ノート」だけで終えず、「持ってきてほしい物」という今回の役割も書きます。意味が分かったら bring a notebook のまとまりを聞き、一度言い、文字なしでも物が思い浮かぶか試します。新しい単語帳を丸ごと追加するより、今止まった表現を一つ扱います。
文字では知っているのに意味が浮かぶまで数秒かかる場合もあります。これは単純に未知語とは違います。今回の文を短く区切り、音から物・行動へ戻す確認をしましょう。Goh の研究では、既知語を認識できないことや、語の意味を考えている間に次の部分を逃すことが学習者から報告されています。原論文は原因整理の根拠で、ここでの練習回数の効果を測った実験ではありません。
原因3:速さに意味の処理が追いつかない
一文ずつ止めれば分かるのに、続けて聞くと after work を逃す。この場合は、前半を訳し直している間に後半が進んでいないか確認します。すべての語を一対一で日本語に置き換えることより、短いまとまりごとに場面を足します。意味の確認に訳を使うこと自体は構いません。
Could you bring a notebook? / I will meet you / at the station / after work.
まず依頼、次に会う予定、場所、時刻という順です。一つ聞いて止め、「ノートを頼まれた」「駅で会う」と簡単に説明します。できたら二つのまとまりをつなぎ、最後に二文を止めずに聞きます。スラッシュは練習の目印で、完成した音声に必ず長い休止があるという意味ではありません。

プレーヤーに速度調整がある教材なら、一時的に遅くして確認しても構いません。ただし、遅い音だけで終えず、元の速さへ戻して同じ質問に答えます。「速度を上げるほど効果が高い」「倍速を聞けば普通の会話が簡単になる」といった約束はしません。止めても意味が分からなければ、速度ではなく語彙か文の理解へ戻ります。
初回は一語を逃しても再生を止めず、場所と時刻まで追います。精聴の回でだけ難所へ戻ってください。初回から全語を書こうとすると、書く作業が次の音を聞く妨げになることもあります。聞く回と書く回の目的を分けると、失敗の原因を記録しやすくなります。
原因4:語は分かるが、場面や話の意図が分からない
今回の二文は持ち物の依頼と待ち合わせです。「ノート、駅、仕事」という語だけ拾っても、誰が持ってくるのか、仕事の前か後かを取り違える可能性があります。聞き直す前に「誰が誰に頼んでいる?」「どこで会う約束?」と場面を整理します。予想は答えを決めるためでなく、聞く焦点を作るために使います。
次の三問に、英文を見ずに答えましょう。①持ち物は何か。②会う場所はどこか。③会うのはいつか。答えはノート、駅、仕事の後です。次に「相手は今すぐ駅へ行くよう命令されたのか」と考えます。この文は仕事の後の予定で、今すぐ移動する指示とは書かれていません。
| 同じ音声でも違う確認 | 見ているもの |
|---|---|
| notebook が聞こえたか | 語の認識 |
| after work を仕事の後と取れたか | 文の意味 |
| 依頼と待ち合わせの話だと説明できたか | 場面と意図 |
専門的なニュースなら、見出しと話題の基本情報を先に確認します。それでも専門語が多すぎる場合は、短い解説音声へ替えます。背景知識だけで聞こえない語を「聞けた」ことにせず、文字を閉じて音でも確かめてください。Goh の原論文でも、語は理解できても意図されたメッセージを理解できないという報告が扱われています。
原因5:教材の声・長さ・録音条件が今の練習と合わない
この二文が聞けても、駅のアナウンスや複数人の会話を同じように理解できるとは限りません。話者、話題、雑音、言い直しが変わります。まず同じくらい易しい別の短文を、別の話者で聞きます。失敗したら、文字で意味を確認し、どの条件が変わったのか一つ記録します。
教材選びの編集部の基準は、英文と音声が対応している、読めば内容を説明できる、難所だけ再生し直せる、自分が使う場面に近いの四点です。初回に全語が分かる必要はありませんが、文字を読んでも知らない語だらけなら今の精聴用には長すぎるか難しすぎます。購入前にサンプルでこの四点を確認してください。

YouTubeでの英語学習では動画を短く使う方法、英語学習向けドラマの選び方では作品の判断材料を扱っています。ここでの目的は教材の数を増やすことではなく、聞き取れない原因を一つ直せる素材を選ぶことです。
精聴・多聴・ディクテーション・シャドーイングの使い分け
精聴は短い範囲を文字と照合し、何を逃したか調べる練習です。多聴は理解できる内容を広く聞く時間です。今回の難所が分かったら精聴で扱い、その後の易しい音声では話の流れを追います。どちらか一方を万能な方法にしません。
| 方法 | 今回の使い方 | 行き詰まったら |
|---|---|---|
| ディクテーション | 不明な短い部分だけ書く。空欄でもよい | 文字を開き、音か意味かを確認 |
| 精聴 | 一か所の音と英文を照合 | 辞書音声や説明へ戻る |
| 多聴 | 易しい別音声の要点を追う | 長さと話題を易しくする |
| 音読・リピーティング | 意味を確認した部分を自分の速さで言う | 短いまとまりへ戻る |
| シャドーイング | 意味と音が取れてから、進む音を少し遅れて追う | 話さず聞く段階へ戻る |
編集部は、聞き取れない長文を最初からシャドーイングする方法を勧めません。 音も意味も不明なままなら、口が止まった原因を選べないからです。手順は シャドーイングのやり方、声に出す確認は 英語の音読のやり方へつなげます。
一巡を終える:文字を閉じて、同じ三問に答える
二文を聞き、英文で違いを確かめ、原因に合う短い練習をし、一度声に出したら、最後は文字を閉じます。持ち物・場所・時刻に答えられるか再生して確認します。声に出す段階は音と意味を照合する補助で、発音の点数だけでリスニングの上達を判定しません。

記録は「初回:場所だけ/修正:after work の意味と音/再聴:三問に答えた」の一行で十分です。翌日は最初に文字なしで同じ文を聞き、さらに別の短文で要点を取ります。同じ音声を覚えて答えたのか、別の音声でも使えるのかを分けます。
時間が少ない日の編集部の提案は、最初の二分で一度聞く、次の三分で文字と原因を確認、次の三分で部分練習、最後の二分で文字なしの確認、という十分の枠です。これは学習を終えやすくする例で、十分が科学的に最適という意味ではありません。原因が分からないまま時間が来たら、翌日の課題を「この一語を確かめる」にします。
研究から言えること、この記事の提案との違い
Goh(2000)は、英語を学ぶ40人の日誌などを分析し、音の認識、文の処理、内容の利用に関する10の問題を整理しました。本文を読み、原因を一括りにしない考え方の根拠にしています。自己報告に基づく分析で、今回の練習法を比較した介入試験ではありません。
Vandergrift と Tafaghodtari(2010)は、フランス語学習者106人を対象に、一学期の指導を比較しました。同じ文章を同じ回数聞いた対照群に対し、予測・確認・評価・問題解決を導く群が、初期差を調整した最終の理解課題で上回ったと報告しています。ここで確認したのは抄録のみです。英語の個人学習、二文だけの練習、特定アプリの効果を直接測った結果ではありません。
| 資料 | 確認した範囲 | 分かること/限界 |
|---|---|---|
| Goh(2000) | 本文 | 学習者が報告した困難。練習の効果比較ではない |
| Vandergrift ほか(2010) | 抄録のみ | 法語を一学期学ぶ授業。英語の個人練習とは別 |
| British Council | 解説本文 | 音のつながりの指導案。介入実験ではない |
このため、記事の実践案は「回数だけでなく、聞くたびに何を確かめるか決める」です。研究で測られた結果と、編集部が組んだ短文の手順を分けています。聞き流しを生活の楽しみに使うことは否定しませんが、原因を直す時間には、集中して内容を確かめる一巡を別に作るのが編集部の意見です。
練習用のアプリを選ぶなら、英語リスニングアプリの比較で素材の型、無料範囲、聞いた後の確認を先に比べてください。
よくある質問
字幕は最初から見てよい? 意味を学ぶ回では使えます。聞き取りを確かめる回は閉じ、まず自分の答えを残してから開きます。文字を読んで分かった結果と、音だけで分かった結果を分けましょう。
何回聞けばよい? 固定の回数より、難所を見つけ、説明を確かめ、再聴で変化を見ることを優先します。同じ失敗が続くなら文字を開く、範囲を短くする、教材を易しくする、のどれかへ進みます。
聞き流しだけではだめ? 楽しみや英語に触れる時間として続けても構いません。ただし、分からなかった理由を修正できたかを確認する時間とは分けます。再生時間だけで上達を判断しません。
今日のゴールは二文を暗唱することより、聞けなかった一か所と、その原因に合う戻り方を説明できることです。次の音声でも「聞く、文字で確かめる、原因を一つ直す、文字を閉じる」の一巡を使ってください。
聞き慣れない話者の英語に困るなら、英語のなまりと通じやすさで、短い音声と文字の照合から別話者へ広げる練習を試してください。
好きな音楽を聞き取りの素材にするなら、洋楽の選び方と練習手順で、意味と音を確かめてから会話へつなげてみてください。
参考資料
- Goh(2000):リスニング理解の問題を認知過程で整理した原論文 — 著者最終稿の本文を確認。
- Vandergrift & Tafaghodtari(2010):聞く過程を導く指導の研究 — 抄録のみ確認。
- British Council:Connected speech – part 1 — 弱形と音のつながりに関する教師向け解説。
電話で使う言い方は、英語の電話対応:流れ別フレーズと聞き取れないときの対処で、名乗り・伝言・聞き返し・数字の確認まで練習できます。
通勤や家事で英語を流しているなら、英語の聞き流しの効果と1日1文の確認で、素材の選び方と聞き直す手順を見直せます。
通勤や家事で聞く番組を探すなら、レベル・目的別の英語学習ポッドキャストで、スクリプトの入手方法と聞いた後の一文練習まで確認できます。
短いニュースで読む・聞くから話す練習へ進むなら、英語ニュースのサイト・アプリ比較で、音声と対応する英文の確認方法を紹介しています。
TOEIC L&Rの形式確認からPart別の練習、目標点に向けた時間配分までつなげるなら、TOEICの勉強法と学習計画を参考にしてください。