英語のなまりは直すべき?通じやすさの違いと発音を直す優先順位
公開日

英語のなまりは、すべて消すことを目標にしなくてもかまいません。通じやすさには、単語を区別する音、音の抜けや追加、強勢・区切り、聞き手の慣れなどが関わり、ネイティブらしく聞こえるかとは分けて考えます。まず実際に聞き返された語を選び、短い一文で「聞く・まねる・録音を比べる」を行い、同時に複数の話者の英語を聞く練習を始めましょう。
なまり・通じやすさ・分かりやすさ・ネイティブらしさは別のもの
「日本語なまりがある」と「内容が伝わっていない」は同じ判断ではありません。 この記事では accent を発音や話し方の特徴として使います。単語のどの音節を目立たせるかという「アクセント」は語強勢と呼び、地域や言語背景によるなまりと区別します。
Munro と Derwing の研究では、英語母語話者18人が、主に中国語を母語とする話者の英語を聞きました。なまりの強さと理解しやすさを評定し、書き取った語の一致で通じやすさを調べると、強いなまりでもよく理解された発話がありました。一般に、これらは関係していても同一の尺度ではないと考える必要があります。日本語話者全体を対象にした結果でも、どんな発話も必ず通じるという結論でもありません。Munro & Derwing(1995)
| 用語 | 意味 | 研究での扱い | 学習者にとっての意味 |
|---|---|---|---|
| なまり/accent・accentedness | 発音の特徴、または基準とした話し方との差の強さ | 上の研究では聞き手による「なまりの強さ」の評定 | なまりに気づかれたことだけで、伝達失敗と決めない |
| 通じやすさ/intelligibility | 話された語・内容が実際にどれだけ理解されたか | 上の研究では書き取りの語の一致。測り方は研究で異なる | 相手がriceをriceとして受け取ったかを確かめる |
| 分かりやすさ/comprehensibility | 理解するのが容易か、負担を感じるか | 上の研究では聞き手が理解しやすさを評定 | 聞き取れたが何度も考え直した、という状態も見る |
| ネイティブらしさ/native-likeness | 選んだ母語話者の発音モデルにどれだけ近いか | 発音教育の目標として議論される。上の研究の独立した第4の測定項目ではない | 自分で選ぶ追加目標。通じるための唯一の条件にしない |
発音教育の目標について Levis は、母語話者らしさを求める考え方と、理解されることを目指す考え方を分けて論じています。後者に基づく授業でも、全員に同じ項目を教えるのでなく、個々の必要に合わせて選ぶことが重視されています。Levis(2005)、Levis(2018):The Intelligibility-Based Classroom
編集部の意見は、「どこ出身に聞こえるか」より「何が伝わったか」を先に確認することです。 例えば注文の rice が正しく伝わり、希望する量も確認できたなら、日本語らしい響きが残っていることだけを、その注文の失敗にはしません。逆に、なめらかに話せても別の料理として受け取られたなら、その語は修正候補です。
練習では先生や会話相手に「私の発音は変ですか」だけを聞くのでなく、「今の一文では、何を注文したと聞こえましたか」と尋ねてみてください。「全部よかった/悪かった」より、伝わった語と聞き返された語を一つずつ残せます。これは日常の簡易確認で、研究と同じ精度の測定ではありません。

「ジャパニーズイングリッシュ」も、使う人によって指しているものが異なります。ここで扱うのは、日本語の影響がある英語の発音です。和製英語や単語の選び間違いまで「なまり」の一語でまとめると、発音を直すべきか、語彙を変えるべきか分からなくなります。英文を読んでも意図が伝わらない場合は、まず語の意味と文の組み立てを確認します。
編集部なら何から直す?日本語話者の優先順位
一番先に直すのは、実際に意味の取り違えが起きた箇所です。 Jenkins の Lingua Franca Core は、英語を共通語として使う話者同士の理解を重視する発音教育の提案です。母語話者のまねだけをゴールにせず、相手に合わせる力も扱います。ただし、その提案を全場面に通用する「この音だけ直せば十分」という保証にはできません。Jenkins(2000):大学掲載の著者抄録、Jenkins(2002)
次の表は Lingua Franca Core の転載や研究で確定した効果ランキングではなく、編集部が日本語話者の短い会話練習に使う優先順位です。「影響」は確認する理由を表し、数値の大きさではありません。相手や語、場面が変われば順番も変えます。
| 優先する項目 | 通じにくさへの影響をどう見るか | 例 | 今日の練習 |
|---|---|---|---|
| 1. 実際に聞き返された語 | 注文・名前・数字など、用件が変わったなら最優先 | riceが別の語として受け取られた | 相手が聞いた語を確認し、対象語を一文で言い直す |
| 2. 語を区別する子音・母音 | 同じ場面で別の語に聞こえる区別を選ぶ | rice/lice、ship/sheep | 辞書音声で対を聞き、片方を短文に戻して録音 |
| 3. 音の追加・抜け、子音のまとまり | 音節数や語末の情報が変わっていないか確認 | likeの後に余分な母音を足す、likesのsを落とす | 語末を残した一語と、次の語を含むまとまりを比べる |
| 4. 語強勢と、文で伝えたい語 | 単語や焦点が見つけにくくなっていないか確認 | LITtle、料理を選ぶならrice | 辞書で語強勢を確認し、その場面の大事な語に印 |
| 5. 速さと区切り | 情報を取り違えた所、理解に時間がかかった所を見る | 一息で注文を急いで言う | 語を落とさず自然なまとまりで区切り、再確認 |
| 6. 特定のモデルに近づける細部 | 用件が伝わっているなら目的に応じた追加課題 | あるモデルの細かな母音・声の動きをまねる | 必要や好みがあれば一つ選び、全体の通じやすさも確認 |
編集部なら、いきなり全ての母音・子音を直す宿題は出しません。今回の rice が伝わらないなら R、仕事で fourteen と forty が混同されるならその語、名乗った名前が聞き取られないなら名前を先に扱います。「日本人はこの音が苦手」という一覧から、本人がすでに言えている音まで直す必要はありません。
初回は、最近の会話を一つ思い出して「場面/言った語/相手が受け取った語/次に比べる箇所」をメモします。相手の答えが分からなければ、取り違えが起きたと断定せず「未確認」と残します。録音の声質が好きかどうかと、語が伝わるかも別にしてください。
音を直す時は、必要な区別と語の形を残す
日本語話者の英語で、子音の間や語末に母音を挿入する例は音声研究でも観察されています。Tajima らの分析では、出現は話す速さや音の環境にも関係しました。日本語話者が全員同じように母音を足すという意味ではありません。Tajima, Erickson & Nagao:大学掲載の研究抄録
編集部の意見は、英語の単語をカタカナの拍に分けて読む癖がある時、まず余分な音がないか一語で確認することです。 例えば like with を「ライク・ウィズ」と組み立てた時の like の後に、本来の英文にない母音が長く聞こえるかを、お手本と自分の録音で聞きます。カタカナ表記そのものを責めるのでなく、実際に出た音を確認します。
練習は like、like with、I’d like a little rice with lunch. の順です。母音を足さないよう意識した結果、like の k まで消えていないかも確認してください。語末の子音は、毎回大きく破裂させる必要はありません。「余分な母音を足さない」と「語末をなくす」を同じにしないことが大切です。口の動かし方と子音の連続は英語の子音一覧と練習で詳しく扱います。
L/R も「日本語なまりをなくすため」と漠然と反復するより、必要な語が別の語に聞こえないかを確認します。日本語のラ行表記では、rice と lice を区別する手がかりが十分に残りません。ただし、日本語話者という理由だけで本人の L/R が通じていないと決めつけないでください。
今回なら little と rice をそれぞれ辞書音声で聞き、語頭の L と R を一語ずつ練習して文へ戻します。聞き分けが難しい時は、文字の答えを見て同じ音声を聞き直し、先生にも区別を確認してもらう方法があります。母音が原因に思える場合は、ship/sheep など必要な対を英語の母音一覧と優先ペアで選びます。この記事では全ての舌・唇の位置を説明せず、今日直す音を決めるところに集中します。
「thよりL/Rがいつでも大事」「母音より強勢が必ず効く」といった固定順位は勧めません。実際に使う単語で何が取り違えられたかを見てください。相手に文脈で補ってもらっただけなのか、語だけでも伝わったのかを分けると、練習対象を選びやすくなります。
強勢とリズムは、単語とメッセージの手がかりとして練習する
Levis の語強勢についての章は、強勢と個々の音が、聞き手による単語の認識に関わることを説明しています。強勢の置き違いが理解を妨げる場合がありますが、どの置き違いも同じ重大さだとは考えません。Levis(2018):Word Stress and Intelligibility
編集部なら、語強勢を確かめた後、文の中で何を伝えたいかを一つ決めます。 今回の注文例なら、little の初めの音節を確かめ、料理を選ぶ場面では rice を目立たせる案です。lunch について答える場面なら、強調したい語は変わります。英文だけを見て「この語は必ず大声」と決めません。
例えば店員が、米とパンのどちらを添えるか聞いた場面を想像してください。I’d like a little RICE with lunch.(昼食に、少しご飯をつけたいです。) と rice に注意を向けます。大文字は焦点の目印で、叫ぶ指定ではありません。rice だけ正しく言えても、ほかの語を急いで落とすと、注文全体は確認しにくくなります。
練習では英文を見て意味を確認し、お手本の目立つ箇所を聞きます。次に、自分の場面で大事にしたい語に印を付け、自然な速さで一文を録音します。「全部の語を強くしたか」ではなく、「rice に注意を向けられたか」「語順を保てたか」を比べてください。
リズムのまねに夢中になって L/R の区別を落とすなら、一語へ戻ります。逆に、L/R を意識して毎音節を切り離してしまうなら、a little rice のまとまりへ戻ります。どちらか一方を万能な解決法にしないのが編集部の判断です。高さ・長さ・強弱の確認は英語のイントネーション・強勢・リズム、前後の音のつながりはリンキングと音声変化へ進んでください。

同じ一文を聞く・まねる・録音で比べる
発音の目標を本人の必要に合わせて絞るという Levis の考え方を、ここでは短い一文の確認へ応用します。この具体的な回数や時間は編集部案で、効果が実証された治療や、特定アプリの精度試験ではありません。Levis(2018):The Intelligibility-Based Classroom
編集部は、同じ一文で一か所を比べてから次へ進む方法を勧めます。 使う例は I’d like a little rice with lunch.(昼食に、少しご飯をつけたいです。) です。rice の R と、料理を伝える時の強調を扱えます。最初の一巡では、両方を同時に完璧にしようとせず一つ選びます。
- 意味と場面を確認し、お手本を一度聞きます。米を添えてほしいという注文が聞こえるかを確かめます。
- 英文を見ながらまねます。言いづらければ rice、a little rice、一文の順に範囲を戻します。
- 普通の録音アプリなどで自分の一文を録音します。参照音声と同じ文にして、違う英文同士を比べないようにします。
- 今日選んだ箇所だけを聞き比べます。「Rの違いは分かった/判断できない」「rice が目立つ/全部同じ強さ」など、観察を具体的に残します。
- 一か所を練習し直して、全文をもう一度録音します。翌日はお手本を聞く前にも一度言い、再現を確かめます。
お手本に声の低さまで合わせる必要はありません。声質より、語の区別や強弱を見ます。違いが自分では判断できない時は、聞こえるまで同じ録音を延々と繰り返すより、先生に対象語を示して具体的な助言を求めます。自分で聞き比べた結果だけで「誰にでも必ず通じる」と認定はできません。
SpeakGainでは通常のAddでこの英文を1枚作り、LibraryからKnowledgeを開いてLearn this cardを押しました。Listeningでは英文を隠したまま参照音声を聞き、Reveal answerでAnswerへ進むと、同じ英文と説明、再生操作、Record and checkの入口を確認できました。


学習者の録音提出や判定結果は確認していません。上の録音比較には一般的な録音ツールを使えます。参照音声パネルの棒は、学習者の強勢やなまりを測定した結果として扱いません。
部分練習から一文へ戻る手順をもう少し詳しく知りたい場合は、英語の発音練習法を使ってください。今回の記事は、なまりに対する不安と、練習の目標を決めるための案内です。
他の人のなまりが聞き取れない時は、話者を増やして確かめる
聞き手の慣れも研究の対象です。Bradlow と Bent の研究では、英語母語話者が中国語なまりの英語を聞く実験で、複数の話者による練習後に、初めての話者の聞き取りへ適応がみられました。限られた条件の結果であり、全ての英語学習者がどのなまりも短期間で聞けるという保証ではありません。Bradlow & Bent(2008)
編集部の意見は、聞き慣れた一人の声だけを反復して終えないことです。 仕事で困っているなら、まず実際の相手に近い場面と話題を選び、文字で答えを確認できる短い音声を用意します。国名だけで「この国の人はみんなこう話す」と決めず、その話者の読み方を聞いてください。
例えば、ある話者の rice を最初は聞き逃したとします。文字を確認すると、単語は知っていたが母音の響きが普段のお手本と違った、と気づくかもしれません。それなら、その話者の短文をもう一度聞いて、別の話者の同じ語も確かめます。母音の違いを「間違った英語」に直して聞くのでなく、その語を見つける手がかりを増やします。
練習の単位は、一人の20〜40秒程度の音声から始める編集部案です。まず文字なしで「何を頼んだか」を一文でメモし、次に文字と照合します。分からなかった一語を含む箇所を聞き直し、文字を閉じて内容をもう一度確認します。その後、同じ話者の未練習の短い音声、別の話者の短い音声へ移ります。
一度見た文字を覚えて答えられることと、初めての音声を理解できることを分けて記録してください。「3回再生したから慣れた」と終了せず、未練習の音声で何が分かったかを見ます。聞こえなかった原因が未知の語なら語彙へ、文脈が分からなかったなら話題へ戻ります。速さや回線の雑音まで、全てなまりのせいにはしません。原因の切り分けは英語リスニングの勉強法でも扱います。

会話中は、分かったふりをするより具体的に聞き返す方を選びます。Could you say the last word again?(最後の単語をもう一度言ってもらえますか。) と範囲を示すか、Did you say rice?(riceと言いましたか。) と確認します。仕事の数字・名前・締め切りは、チャットなどの文字でも照合してください。相手の話し方を変に感じたと伝える必要はなく、必要な情報を確かめる依頼で十分です。
3週間の練習計画:発音と聞き取りを別々に記録する
研究が示す聞き手の適応や、必要に合わせた発音教育の考え方を参考に、次の計画を編集部は提案します。3週間でなまりが消える、全ての話者が聞けるようになる、という約束ではありません。 一日5〜10分から、何を確認できたかを残すための区切りです。Bradlow & Bent(2008)、Levis(2018)
| 週 | 話す練習 | 聞く練習 | 週末に確かめること |
|---|---|---|---|
| 1週目:一文を決める | 今回の文を録音し、riceか強勢の一つを選ぶ | 一人の短い音声を、内容メモと文字で照合 | 直す場所と、聞こえなかった理由を言えるか |
| 2週目:条件を一つ変える | 同じ区別を別の短文でも使う | 同じ話者の別音声から、別話者へ広げる | 暗記した文以外でも、対象の語・内容を確認できたか |
| 3週目:自分の場面へ | 注文や仕事の一文で対象語を使い、相手の受け取りを確認 | 未練習の短い音声を文字なしで聞いてから照合 | 伝わった語、聞き返された語、未確認を分けられるか |
編集部なら、1週目は録音を一つ残し、2週目は I’d like some rice, please.(ご飯をお願いします。) など別の自然な注文に移ります。同じ米という語を使っても、長さや前後の語が変わると再確認が必要です。3週目には、実際に使う一文で相手に「何を頼んだと聞こえたか」を確かめてもらいます。
一日の終わりに、「今日の語」「比べた点」「相手または自分の確認」「次の日の課題」の4点だけをメモします。自分の録音が前より好きになった、という感想を記録してもよいですが、それを相手の理解の測定に置き換えません。「まだ分からない」と書ける計画の方が、根拠のない成功認定より次の練習につながります。
休んだ日があっても、同じ文から再開してかまいません。練習時間を埋め合わせるため長文を一気に録るより、選んだ語を一文で確かめるところまで終えます。聞き取りの日と発音の日を分けてもよく、両方が負担なら交互に行ってください。
編集部が勧めない練習と、その理由
母語話者への近さと理解されることを区別する発音教育の議論を踏まえ、編集部は目標を具体的な用件へ戻すことを勧めます。好みの発音を追求すること自体を禁止する意見ではありません。Levis(2018):The Intelligibility-Based Classroom
| 勧めない方法 | 理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| なまりを完全に消すことだけをゴールにする | 達成の基準が曖昧になり、伝わっている所まで失敗と数えやすい | 注文・説明・会議で必要な語と用件を確認する |
| 特定の国や地域のなまりをまねて笑う | 話者をひとまとめにし、相手の内容を理解する練習から外れる | 本人の発話を敬意を持って聞き、分からない箇所を照合する |
| 全ての音を同時に直す | どの変更で伝わり方が変わったか分からない | 一語・一か所に絞り、全文へ戻る |
| 速くネイティブっぽく言うことだけを競う | 必要な音・語を落としても、速さだけで成功にしてしまう | 語を残した自然な速度と、情報の区切りを確認する |
| 一つの生成音声を正解のなまりと決める | 一つのモデルと英語の多様性を混同する | 発声の比較モデルを決め、聞き取りでは話者を広げる |
| 文字起こしやアプリの点数だけで通じると認定する | 機械の出力と会話相手の理解を同じものとして扱ってしまう | 録音の対象語と、相手が受け取った内容を確認する |
例えば、別の話者の rice が自分のお手本と違って聞こえても、笑うために誇張して反復するのは今回の練習ではありません。「この話者はこの母音をこう言う」と観察し、文の中で米という語を見つける練習に戻ります。なまりの優劣表を作るより、どの情報が聞こえなかったかを書いてください。
よくある質問
日本人の英語のなまりは恥ずかしい?
編集部は、恥ずかしいものとして扱いません。 なまりが目立つことだけで、内容が伝わらないとは判断できません。聞き返しが続く場合は、その語を練習します。相手に伝わるかを確かめることと、自分の言語背景を否定することは別です。Munro & Derwing(1995)
ネイティブ並みの発音を目指すべき?
全員の必須目標にはしません。 まず必要な場面で理解されることを目標にし、演技や個人の好みなど、モデルに近づく理由があるなら追加目標として選びます。なまりを消し切るまで会話を待つ、という順番は編集部なら選びません。
アメリカ英語とイギリス英語、どちらがよい?
目的や普段使う教材に合うモデルを一つ選べばかまいません。 どちらかだけを正しいなまりとする必要はありません。発声を比べる一巡ではモデルを固定し、聞き取りでは複数の話者に触れます。今回使う Viking はアメリカ英語の一例です。
日本語なまりは何から直せばいい?
最初は実際に聞き返された語です。 次に、その語を区別する音、余分な母音や語末の抜け、語強勢、文の焦点を確かめます。L/R をすでに区別できる人へ、一律に L/R だけを最初の宿題にすることは勧めません。
他の人のなまりが聞き取れない時はどうする?
分からなかった語を具体的に聞き返し、短い音声と文字で確認します。 練習では同じ話者の別音声、別話者の未練習音声へ広げます。聞き手の適応を示す研究はありますが、全てのなまりをすぐ聞ける保証ではありません。Bradlow & Bent(2008)
大人になってから発音は変わる?
成人でも学習による変化を示す研究はあります。 Bradlow らは、日本語話者の成人が集中的な L/R の聞き分け訓練後に、知覚と単語発声の改善を3か月後も保持したと報告しています。特定の音・実験条件の結果であり、全年齢のなまりの消去や、本記事の短時間練習の効果を保証するものではありません。Bradlow et al.(1999)
通じたけれど、相手が聞くのに苦労していたら?
次は理解の負担を減らす点を探します。 語や音の問題があるかを見て、速さや区切りも一つずつ調整してください。文を正しく受け取れたかと、理解が容易だったかは同じ質問ではありません。処理時間と理解しやすさを区別して検討した研究もあります。Munro & Derwing(1995):Processing Time, Accent, and Comprehensibility
SpeakGain はなまりが正しいか採点するアプリ?
この記事では、なまりや発音の判定・採点として紹介しません。 参照音声は練習で聞く一つのモデルです。Viking 音声への似方だけで、相手に伝わるかを認定しないでください。比較する時は対象の語・強勢を決め、必要なら先生や会話相手にも確かめます。
編集部の最終判断
なまりを消すことを先に目指すより、用件が伝わりにくくなる箇所を一つずつ直します。 好きな発音モデルを選ぶことはできますが、そのモデルに似ていないという理由だけで、自分の一文を全部失敗にしません。同時に、相手の英語を聞く側にもなり、複数の声と読み方へ慣れる練習を続けます。
今日なら I’d like a little rice with lunch. を聞いて録音し、rice の R か、料理を伝えるための強調を一つ選んでください。短く練習して全文へ戻り、次は別の短文や会話相手の受け取りで確かめます。聞き取りでは、一人の音声を文字で照合したら未練習の音声へ進む。この二つを、編集部はなまりへの不安を具体的な練習に変える出発点として勧めます。
参考資料
- Munro & Derwing(1995):Foreign Accent, Comprehensibility, and Intelligibility — 出版社の原著抄録。なまり・理解・理解しやすさの区別。
- Munro & Derwing(1995):Processing Time, Accent, and Comprehensibility — 出版社の原著抄録。文の処理時間と理解しやすさ。
- Jenkins(2000):The Phonology of English as an International Language、Jenkins(2002) — 著者の大学掲載抄録と出版社の原著抄録。Lingua Franca Core の考え方。
- Levis(2005)、Levis(2018):The Intelligibility-Based Classroom、Word Stress and Intelligibility — 2005年論文は書誌情報、2018年の章は出版社の著者要約を確認。
- Tajima, Erickson & Nagao:Production of Syllable Structure in a Second Language — 大学掲載の研究抄録。日本語話者の英語にみられる母音の挿入。
- Bradlow & Bent(2008):Perceptual Adaptation to Non-Native Speech — 出版社の原著抄録。聞き手の適応と複数話者。
- Bradlow et al.(1999):Training Japanese Listeners to Identify English /r/ and /l/ — 出版社の原著抄録。成人の特定の音の学習。