英語の発音記号の読み方:主な記号一覧、辞書の違い、覚える順番
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英語の発音記号は、最初に全部暗記する必要はありません。 編集部は、日本語の一つの音にまとめてしまいやすい /æ・ʌ・ə/、/ɪ・iː/、/l・r/、/θ・ð/ と、強勢記号 /ˈ/ から、自分が使う単語に出てきたものを覚える順を勧めます。辞書で記号と英米の区分を確認し、その欄の音声を聞いてから、短い一文で使って録音を比べましょう。
発音記号は、英単語のつづりを別の文字に置き換えたものではありません。たとえば yes の最初は /j/ ですが、英字の J の名前や、job の最初の音ではありません。記号の形だけを覚えても、どの音を指すのか分からなければ、辞書を読む時にまたカタカナへ戻ってしまいます。
この記事では「この記号は何を表すか」「辞書が替わるとなぜ見え方が変わるか」「今日の練習に何を持ち出すか」を整理します。個々の音を作る口や舌の動きは、英語の母音一覧と英語の発音練習のやり方へ進んでください。
子音全体の区別は 英語の子音一覧 で確認できます。
米国・英国の音声で迷ったら、アメリカ英語とイギリス英語の違いで代表的な発音差を確認し、練習のお手本を一つ決めてください。
主な発音記号の一覧:母音・子音・補助記号
以下は英語の辞書を読むための「主な記号」です。IPA全体の一覧でも、全ての英語話者に共通する音の数でもありません。 日本語欄は置き換え用の読み仮名ではなく、日本語の音に寄せた時に消えやすい区別を示しています。記号と例語は、東京大学の音声付き教材、Oxfordの公式発音ガイド、National Geographic Learningの英米別IPA教材を参照して、この記事用にまとめ直しました。東京大学の教材、Oxfordの発音ガイド、NGLのIPA資料
主な母音
| 記号 | 例語 | 近い日本語の音に寄せると何が消える? | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| /ɪ/・/iː/ | sit・seat | 両方を「イ」にすると音色の違いが消える。長さだけでも不十分 | 母音の対比 |
| /e/(/ɛ/の表記も) | bed・ten | 日本語の「エ」と完全に同じ音として固定しない | 母音一覧 |
| /æ/・/ʌ/・/ɑː/ | cat・cup・father | 全てを「ア」にすると別の母音が一つになる | アに聞こえる母音 |
| /ɒ/・/ɔː/ | UK hot・saw | 全てを「オ」にせず、英米の欄と音声も確認 | 英米差と母音 |
| /ʊ/・/uː/ | book・food | 「ウ」「ウー」の長短だけにしない | 長短ペア |
| /ə/ | about・banana | つづり通りの強い「ア・エ・オ」に置き換えない | あいまい母音 |
| /ɜː/・/ɝ/・/ɚ/ | UK bird・US bird・US teacher | 「アー」でまとめるとr音化や強弱が見えなくなる | r音化母音 |
| /eɪ/・/aɪ/・/ɔɪ/ | day・my・boy | 日本語の二つの拍のように均等に切らない | 二重母音 |
| /aʊ/・/oʊ/・/əʊ/ | now・US go・UK go | 「アウ」「オー」の固定した読みだけにしない | 二重母音 |
| /ɪə/・/eə/・/ʊə/ | UK near・hair・pure | 母音と語末rの扱いを、カタカナの「ア」で統一しない | 英米差 |
| /i/・/u/ | happy・actual | 長音記号がない弱い母音を、必ず /ɪ/・/ʊ/ と決めない | 母音一覧 |
主な子音
| 記号 | 例語 | 近い日本語の音に寄せると何が消える? | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| /p・b・t・d・k・ɡ/ | pen・bad・tea・did・cat・get | 「プ・ブ・ト・ド・ク・グ」と母音を足すと、子音だけの位置が変わる | 英語の子音一覧 |
| /f・v/ | fine・very | 「フ・ブ」だけで読むと、英語の区別を確認できない | 英語の子音一覧 |
| /θ・ð/ | think・this | 「ス・ズ」や「サ・ザ」に固定すると別の子音になる | 英語の子音一覧 |
| /s・z/ | see・zoo | 記号自体には「ス・ズ」の母音が含まれない | 英語の子音一覧 |
| /ʃ・ʒ/ | she・vision | 「シ・ジ」の一拍にせず、子音を読む | 英語の子音一覧 |
| /tʃ・dʒ/ | cheese・job | 英字二文字を別々に読むのでなく、まとまった子音として見る | 英語の子音一覧 |
| /h・m・n・ŋ/ | hat・man・now・sing | 特に /ŋ/ を一律に「ング」として /ɡ/ を足さない | 英語の子音一覧 |
| /l・r/ | light・right | 両方を同じ「ラ行」にまとめない | 英語の子音一覧 |
| /j・w/ | yes・wet | /j/ は job の「ジ」ではない。/w/ も独立した「ウ」を足す指示ではない | 英語の子音一覧 |
主な補助記号と、読み方に関わる表記
ə は母音、r音化は音の性質です。ここでは、辞書で見落としやすい記号や表記として一緒に扱います。
| 記号・表記 | 例 | 日本語の読みへ寄せた時の注意 | 詳しい解説 |
|---|---|---|---|
| ˈ | about /əˈbaʊt/ | 後ろの音節に主強勢。「ッ」や休止を入れない | この下の強勢の節 |
| ˌ | retell /ˌriːˈtel/ | 副強勢。主強勢と同じ強さにそろえない | 強勢の節 |
| ː | seat /siːt/ | 長音記号。日本語の「ー」だけで読み分けない | 長音記号の節 |
| . | system /ˈsɪs.təm/ | 音節の区切りで、必ず止まる位置ではない | 辞書の違い |
| ɚ・ər | US teacher | r音化の表記を「ア+ル」に分割しない | r音化の節 |
| n̩・l̩、上付きə | button・little | 小さい記号を見落として「ン・ル」の前に強い母音を足さない | 音節主音的子音の節 |
表は最初から上から下まで覚えるための課題ではありません。今日引いた語の記号だけを探し、似た記号と混同していないか確認するために使ってください。英語のつづりと音は一対一でないため、知らない語の発音は、つづりの見た目だけで決めず辞書で調べます。東京大学「なぜ発音記号?」
辞書ごとの表記の違い:英米差と方式の差を分ける
記号が違う時は、まず「別の発音を示す差」か「同じ種類の音を別の方式で書く差」かを調べます。 IPAは国際音声記号の体系ですが、学習辞書はその全てを毎語に細かく書くわけではありません。辞書の表記は、単語を区別する音を中心にまとめる場合があります。音声の細部まで、印刷された記号の一文字ずつと完全に一致するとは限りません。
| 辞書・資料 | 公式資料で確認できる表記の特徴 | 読む時にすること |
|---|---|---|
| 日本の英和辞典の例:ジーニアス第3版の公開資料 | 母音上のアクセント符号や /ou/ などを使う。大修館の編集解説は従来の簡略表記を採用したと説明 | 手持ちの辞書の版と凡例を読む。この旧版の方式を全英和辞典・現行版へ一般化しない |
| Cambridge Dictionary | IPAを使いUK・USを区別。音節境界は点、主強勢は ˈ、副強勢は ˌ。American Dictionary等では一部母音の ː を省略 | 同じサイトでも、どの辞書の欄か確認してから記号を比べる |
| Oxford Learner’s Dictionaries | IPAを用いた広い音素表記。weather のUKは /ˈweðə(r)/、USは /ˈweðər/ | 括弧のrを独立した「ル」にしない。英国式の条件は凡例と音声で確認 |
| Merriam-Websterの多くの辞書 | 独自の発音表記を使う。公式ガイドの sh はIPAの /ʃ/ に対応する一つの音 | 英字のつづり直しに見えても、IPAの規則をそのまま当てはめない。専用の発音キーを読む |
| 英米の発音モデル | CambridgeのhotはUK /hɒt/、US /hɑːt/。go型では英国 /əʊ/、米国 /oʊ/ が使われる | 単に記号を読み替える差ではなく、音声の違いも聞く |
| r音化の書き方 | Cambridgeには /ɚ/、Oxfordのweatherの米国欄には /ər/ が見られる | 記号の文字数だけで、別々の二音や二音節と決めない |
辞書表の出典:大修館の第3版編集解説、CASIO掲載の第3版凡例、Cambridgeの公式ガイド、Oxfordのweather、Merriam-Webster公式サポート、同社の発音ガイド、Cambridgeのhot、NGLの英米別資料。確認日:2026年10月14日。
たとえば /e/ と /ɛ/ が見えた時、「辞書が二冊あるから、bedに二種類の発音を必ず使い分ける」とは考えません。一方、hot の /ɒ/ と /ɑː/ は、この公式ページではUKとUSの発音モデルの差です。どちらも日本語の「ホット」に戻してしまうと、せっかく示された違いが見えなくなります。
編集部なら、最初の練習では一つの辞書、一つの英米欄を基準にします。仕事で米国の話者と話す、授業で英国の音声を使うなど、実際の用途から選べば十分です。別の英語を聞いた時は誤り扱いせず、別の欄の音声も確認してください。辞書を次々に替えることより、選んだ欄の記号と音を結び付けることを優先します。
サムネイルの people /ˈpiːpəl/ は、Cambridgeの公式発音ページでUKとUSに同じ記号が載る語を選びました。図では音節区切りの点と小さいəの表示を簡略化しています。実在辞書の画面を写したものではありません。Cambridgeのpeople(確認日:2026年10月14日)。
記号のグループを、単語と一文で読む
母音:/ɪ・iː/、/æ・ʌ・ə/ を同じカタカナにしない
記号 → 例語: /ɪ/ は sit、/iː/ は seat、/æ/ は cat、/ʌ/ は cup、/ə/ は about の最初に出てきます。よく使う語を二つ並べると、記号の形だけでなく、何の違いを見るための記号なのかが明確になります。
典型的な読み違い: sitとseatを同じ「シート」にしたり、/ə/ を e に似ているから「エ」と読んだりすることです。/ɪ/ と /iː/ は、短いイと長いイという説明だけで済ませません。/ə/ は弱い音節で使われるあいまい母音で、a・e・oなどのつづりから同じ音が現れることがあります。
辞書での見え方: Oxfordでは /sɪt/ と /siːt/、aboutは /əˈbaʊt/ です。他の方式で長音記号がないからといって、すぐ同じ母音だと判断しないでください。音色や長さの練習は英語の母音記事で扱います。
練習の一文: Please sit in this seat.(この席に座ってください。) sitとseatの記号を辞書で確認して音声を聞き、文を言った後、二語が同じになっていないかを録音で比べます。最初から全ての母音をこの文で評価しません。
子音:/θ・ð/、/l・r/、/j/ の読みをつづりから決めない
記号 → 例語: thinkは /θ/、thisは /ð/、lightは /l/、rightは /r/、yesは /j/ で始まります。英字のthが二文字でも、一つの子音を表す場合があります。反対に、同じthというつづりでも、thinkとthisでは違う記号です。
典型的な読み違い: θとðを両方「ス」、lとrを両方同じ「ラ行」とすることです。/j/ を job の語頭 /dʒ/ と混同するのも、英字として読む時に起こりやすい誤りです。記号の名前を言えるかより、yesとjobの最初の音声が区別できるかを確かめます。
辞書での見え方: 学習辞書には light /laɪt/、right /raɪt/、yes /jes/ のように現れます。IPAを細かく扱う資料では英語のrに [ɹ] が使われることもありますが、学習辞書の /r/ を見て日本語のラ行と同じだと決めないでください。表記の約束と実際の音を、凡例とモデル音声で確認します。
練習の一文: Yes, I think this is right.(はい、これは正しいと思います。) 今回は /θ/ と /ð/ だけを見る、次回はrightの /r/ を見る、と対象を分けます。音の作り方と短く戻る手順は発音練習の記事へ進んでください。
二重母音:/eɪ・aɪ・ɔɪ・aʊ・oʊ・əʊ/ は二拍の読み仮名ではない
記号 → 例語: day /eɪ/、my /aɪ/、boy /ɔɪ/、now /aʊ/、goの米国欄 /oʊ/・英国欄 /əʊ/ を目印にします。母音記号が二つ続いていても、これらは一つの音節の中で音色が動く母音として扱います。
典型的な読み違い: dayを「デ・イ」と均等に分けたり、goの母音をどの英米モデルでも同じ「オー」にしたりすることです。二つの記号を見た時に二回息を区切る、というルールはありません。
辞書での見え方: IPA式の /oʊ/ や /əʊ/ に対し、英和辞典の方式には /ou/ などもあります。uの字が違うからといって、表記方式を確認せずに別の語と判断しないでください。辞書のgoを再生して、最初から最後まで続く一音節を聞きます。
練習の一文: We can go now.(今なら行けます。) goとnowを単語音声で確認し、全文へ戻します。口の動きまで知りたい時は二重母音の詳しい練習を使います。
強勢記号 ˈ ˌ は、後ろの音節を示す
ˈ は主強勢、ˌ は副強勢のある音節の前に付きます。 音そのものではないため、記号の位置で「ッ」と言ったり、休止したりしません。about /əˈbaʊt/ なら、最初の /ə/ の直後で止める指示ではなく、後ろの /baʊt/ が目立つという目印です。OxfordのStress解説
記号 → 例語: /ˈ/ は about、/ˌ/ は retell /ˌriːˈtel/ で確認できます。典型的な読み違いは、主強勢と副強勢を両方同じ強さにすること、また強勢の記号を前の母音にかけることです。辞書での見え方は方式次第で、母音の上にアクセント符号を付ける英和辞典の表記と、音節の前に ˈ を置く表記を分けます。練習の一文は Tell me about your day.(今日のことを教えてください。) です。aboutの後ろの音節が単語音声でどう目立つかを聞き、文の中でも確認します。
単語の強勢と、文で何を伝えたいかによる強調は別です。辞書にある単語の主強勢を読む練習から始め、文の全単語を同じ大きさにする指示として使わないでください。編集部は、未知の母音が多い語でも、先に主強勢の位置を一つ見つけることを勧めます。どの音節を聞けばよいかという観察点が決まるからです。
長音記号 ː と、あいまい母音 ə を読み分ける
ː は前の音が長いことを示す記号ですが、秒数や「必ず二倍」を指定していません。 /iː/ と /ɪ/、/uː/ と /ʊ/ を練習する時は、長さだけでなく音色もモデルで確認します。記号が付かない辞書シリーズもあるので、「ない=日本語の短母音」とは読みません。Cambridgeの表記上の注記、東京大学の長さと緊張度の教材
記号 → 例語: /ː/ は food /fuːd/、/ə/ は aboutの最初です。典型的な読み違いは、foodを日本語の「フ」をただ伸ばすこと、əを「エ」や強い「ア」に固定することです。辞書での見え方では、əが a 以外のつづりからも現れる点を見ます。たとえばteacherの語尾は、米国欄ではrを伴う弱い母音として書かれます。練習の一文は I need some food.(食べ物が少し必要です。) です。まずfoodの母音を聞き、他の語まで全部伸ばさず一文で確認します。
あいまい母音は「よく分からない音は全てəにすればよい」という万能記号ではありません。辞書で強勢のあるcupの /ʌ/ と、弱い位置の /ə/ を混ぜると、区別を消してしまいます。形を覚える時には「逆さのe」とメモしてもよいですが、実際の読みは文字の名前ではなく音声から確かめてください。
r音化と音節主音的子音:見慣れない形は凡例へ戻る
/ɚ/ と /ər/ は、文字数だけで分割しない
記号 → 例語: teacherやweatherの米国音声の語尾に、rを伴う弱い母音があります。典型的な読み違いは、/ər/ を「ア・ル」と別々の二拍にし、/ɚ/ は一文字だから全く別の音だと考えることです。ɚはr音化した母音を示す形で、ərという並びで書く辞書もあります。
辞書での見え方: Cambridgeの発音ガイドには /ɚ/ があり、Oxfordのweatherの米国欄は /ˈweðər/、英国欄は /ˈweðə(r)/ です。英国欄の括弧のrは、単語単独で必ず発音する指示ではありません。Oxfordのガイドでは、次の語が母音で始まるなどの条件を説明しています。Cambridgeのガイド、Oxfordのweather
練習の一文: The weather was better than I thought.(思っていたより天気が良かったです。) まずweatherの一語を使う辞書の英米欄で聞きます。全てのrを一律に消したり、全てを日本語の「ル」にしたりせず、選んだ欄に合わせて全文を確認します。本記事ではこの文を、後の音声付き練習にも共通して使います。
/n̩・l̩/ や、上付きəはどう読む?
記号 → 例語: buttonやlittleの語尾などでは、子音が音節の中心になる場合があります。これを音節主音的子音と呼び、IPAの細かい表記では n̩、l̩ のように下に小さな線を付けます。典型的な読み違いは、「母音が見当たらないから、自分で強いウを足す」ことです。
辞書での見え方: Oxfordはfinalを /ˈfaɪnl/ と示し、l自体が音節を作ると説明しています。Cambridgeには上付きəを使い、母音を伴う場合・伴わない場合を示す方式があります。全辞書が下の小さな線を表示するわけではありません。OxfordのSyllabic consonants解説、Cambridgeのガイド
練習の一文: Press the little button.(小さいボタンを押してください。) 母音を足すかどうかを記号だけで自己判断せず、littleかbuttonの一方を辞書音声で確認します。これは今すぐ全員が細かな転写を書けるようになる課題ではなく、見慣れない表記を読めるようにするための例です。
編集部が勧める覚える順番
日本語に置き換えると区別が消える記号から始め、実際に使う単語で増やし、毎回音声を組にします。 以下は編集部の学習案です。全員に効果が出ると検証された順位や、何日で習得できるという約束ではありません。
- 区別が消えやすい記号を一組選ぶ。 /æ・ʌ/、/ɪ・iː/、/l・r/、/θ・ð/、弱い /ə/ が候補です。「ア」「イ」「ラ行」へ一括すると見えなくなる情報が多いため、編集部はここを優先します。同時に ˈ を見つけ、強い音節の位置を確認します。
- 今日使う語を辞書で引く。 天気の話をするならweather、会議で使うなら自分の発話にある語を選びます。一覧の珍しい例語から覚えるより、実際に調べた語を目印にします。
- 記号と、その欄の音声を組にする。 UK欄の記号でUS音声を評価するなど、比較対象を混ぜません。聞いてから一語を言い、その語を含む短文へ戻します。
- 別の表記に会った時に、凡例を追加で読む。 /ɚ/、上付きə、Merriam-Websterの独自表記は、出会った語から確認します。IPA全体の表を先に完成させる必要はありません。
覚えたかを確かめる時には、記号の名前を答える小テストだけで終えません。翌日、weatherを見て「どちらの音節が強いか」「選んだ英米欄で語尾rをどう扱うか」を確認できるか、そして音声を聞き直して自分の読みを修正できるかを見ます。一覧を見直すことも役立ちますが、一覧を見るだけでは自分が出した音は確認できません。
勧めない方法:一覧の丸暗記と、単語へのカタカナ振り
編集部は、全ての記号を順番に暗唱できるまで音声練習を始めない方法を勧めません。 名前を覚える負担が先に増え、よく使う語で音を確認する機会が後になるためです。一覧は検索する道具として使い、困った語が出た時に戻りましょう。
単語の上へ毎回カタカナを振り、それを正解として読む方法も勧めません。sitとseatを同じ読みへまとめたり、子音の後に母音を足したりすると、辞書が示した区別をメモで消してしまうからです。意味を思い出すための日本語メモまで禁止する必要はありません。「語尾を足さない」「後ろの音節に強勢」といった観察メモに替え、最終的な読みを辞書音声で確かめてください。
辞書で調べた記号を、短い一文の練習に使う
今日の題材は The weather was better than I thought. です。 「思っていたより天気が良かった」と、旅行や週末の話で使える短文にしました。例文は編集部が作ったもので、辞書の例文の転載ではありません。新しい語を増やす回ではなく、知っているweatherの発音欄を読んで聞く回として使えます。
まず辞書でweatherを引き、使用するUKかUSの欄を一つ選びます。ˈの位置、/ð/、弱い語尾の表記を見ます。今回の対象は「語尾をカタカナのルにしない」など一つに絞り、他の語の全記号を書き出す作業にはしません。
次に辞書の一語音声を聞いてweatherを言い、weather was、全文へ戻します。全文を録音したら、選んだ一か所を聞きます。声の高さがモデルと違うだけなのか、語尾や強勢が違うのかを分けます。違いが分からなければ、全体を速く反復するより、一語の音声へ戻ってください。
SpeakGainではこの共通文を通常のAddから1枚のカードにしました。実機で確認した順は Knowledge(説明)→Learn this card(このカードを学習)→Listening / Guess by ear(聞いて推測)→Reveal answer(答えを表示)→Answer(答え) です。最初は英文が隠れ、モデル音声が再生されます。辞書で見た文字と音を照合したい時は、答えを表示して同じ英文へ戻ります。
Answerで保存した英文、英語の意味説明、モデル再生、復習間隔の選択肢、Record and check(録音して確認) の入口を確認しました。録音は送信せず、採点や発音判定の結果は検証・掲載していません。発音記号を確認する場所は辞書です。SpeakGainがIPAを表示したり、今回の記号の読みを判定したりする機能としては紹介しません。
録音を比べて修正点を決める詳しい手順は、英語の発音練習を参照してください。記号の知識と発声を別々の勉強で終えず、辞書で調べた語を一文の中でも使えるか確かめます。
よくある質問
発音記号は全部覚えるべきですか?
最初に全部覚える必要はありません。 よく使う語で混同する母音・子音と主強勢から始め、辞書で出会った記号を音声と一緒に増やすのが編集部の案です。全て覚えなくても、必要な時に一覧や凡例へ戻れれば練習できます。
発音記号は何個ありますか?
英語用の学習表の数と、IPA全体の数は同じではありません。 英米のモデル、二重母音、r音化、弱い母音の数え方で一覧の数は変わります。本記事は数の暗記を目標にせず、辞書を読むための主な記号を示しています。
アメリカ式とイギリス式はどちらを覚えればいいですか?
自分が使う教材や会話の相手に合う一つを、最初の基準にします。 hot、go、weatherの語尾などで違いを確認してください。全ての米国人・英国人が同じ発音をするという意味ではなく、辞書が示したモデルを使う選択です。
辞書によって発音記号が違うのはなぜですか?
対象のアクセントと、表記方式の両方が違うためです。 英米の欄、辞書シリーズ、凡例を確認します。特にMerriam-Websterの独自表記は、IPA式の一覧にそのまま当てはめません。
/ˈ/ は直前の音を強く読む記号ですか?
IPA式の辞書では、後ろの音節の主強勢を示します。 /əˈbaʊt/ の強勢は /baʊt/ です。母音の上にアクセント符号を置く別の方式と混同しないでください。
カタカナ表記は使ってはいけませんか?
意味や場面の日本語メモは使えますが、カタカナを発音の最終回答にする方法は勧めません。 英語で違う音が同じカタカナになるためです。辞書の記号と音声を残し、読み仮名の代わりに今日の注意点を短く書きます。
子どもにも発音記号は必要ですか?
年齢だけで全記号の暗記を課す必要はありません。 知っている語の音声を聞いてまねる活動を土台にし、読める段階で違いの目印として少しずつ使うのが編集部の案です。記号テストの正答率だけを、発音の良さの判定にしません。
記号を読めれば、音声を聞かなくても発音できますか?
特に学び始めは、記号と音声を組にしてください。 学習辞書の表記は細かな音声変化の全てを書きません。記号で見る対象を決め、音声で確かめ、自分の録音で一文の中の再現を見ます。
編集部の最終判断
発音記号は「暗記が終わるまで話せない表」ではなく、辞書で音の違いを見つけるための道具として使います。 今日ならweatherを一語引き、強勢と語尾の表記を読み、選んだ英米欄の音声を聞きます。その後に The weather was better than I thought. を言って録音し、同じ一か所を比べてください。
編集部は、一覧の丸暗記やカタカナ振りを増やすより、日本語へ置き換えると消える区別を一つずつ取り戻す順を選びます。未知の記号に出会ったら凡例へ戻る。分かった語は短文へ戻す。この二つを習慣にすることを、発音記号の学び始めの到達点にします。